自社サイトをリニューアルする予定がある方やリニューアルしたいと思っている方にとって、ポイントを押さえたノウハウが大切だということをご存じですか?
一般的に、ホームページを検索順位のアップやアクセス数の改善を目的にする場合、3年に一度のリニューアルが推奨されています。
より「見られる」サイトを作り、売り上げや認知度アップを狙いたいと考えている方は、ぜひ参考にしましょう。
サイトリニューアルのよくある失敗
せっかくサイトをリニューアルしたのに、以前よりも売り上げやPV数が悪くなってしまった…というケースはよくあります。
こちらでは失敗例を通して、サイトをリニューアルする場合のポイントを紹介していきます。
リニューアルの目的が明確になっていない
サイトをリニューアルする目的が明確になっていないと、せっかくお金をかけてリニューアルしても無駄になってしまいます。
サイトをリニューアルするには、まずその「目的」を明確にしましょう。
「なんとなくデザインが気に入らないので新しくしたい」といったあいまいな目的では、望んでいる結果が得られない可能性もあります。
サイトのリニューアルを成功させるには、自社サイトの問題点や目的を明確にする必要があります。
適切な制作会社を選んでいない
適切なサイト制作会社を選ばないと、サイトリニューアルが失敗してしまいます。
現在Webサイト制作を業務としている業種には、次のような種類があります。
● 大手広告代理店
● Webマーケティング会社
● グラフィックデザイン会社
● Webサイト制作会社
● SEOコンサルティング会社
このほかにも個人のWebデザイナーに制作を依頼するケースもあるでしょう。
同じ業種の中でも、SEO対策に詳しい会社やそうでない会社、Webデザインを得意とする会社など特徴も様々です。
知識の浅い業者に任せっきりでリニューアルを行ってしまうと、「改善」どころか「改悪」になってしまう場合もあります。
そのため、サイトをリニューアルする目的に応じて、適切な制作会社を選ぶ必要があります。
失敗しない制作会社選びをするには、次のような項目を意識するといいでしょう。
ホームぺージ制作会社を選ぶポイント
● 料金体系は明瞭で妥当か
● SEOに強いか
● 制作実績は豊富か
● 希望デザインのテイストをチェック
● コミュニケーションはスムーズにできるか
● 集客設計ができるか
希望通りにサイトをリニューアルするには、制作会社と完成イメージを共有できなければなりません。
初回の相談や打ち合わせ時に、こちらの目的をくみ取って、その目的を実現できるweb設計をしてくれる会社を選ばなければいけません。
デザインばかり目がいき、web設計が改善されていない
サイトのデザインにばかり気を取られて、肝心のweb設計が改善されていないと、リニューアルの成功とは言えません。
確かに見た目のデザインがおしゃれでかっこいいに越したことはありませんが、見た目の良さだけでは目的は達成できません。
さらにWebサイトを長く更新していると、自然にページ数が増えたり構成が複雑になったりして、お客様の求める情報がなかなか見つけられないという不親切なサイトになりがちです。
まずはデザインよりも全体の構成を見直して、見ているお客様にとってわかりやすく、目的が達成でき、成果の上がる同線に考慮したホームページにしましょう。
リニューアル後、サイト運用せずに放置している
せっかくサイトをリニューアルしたのに、社内の担当者がページを追加したり更新したり、ページ分析をして改善ができずに、結果的に放置してしまう事例がよくあります。
とくにサイトをリニューアルした後は、ページの分析を行って、常に改善をしていくことが大重要です。
ただ更新ごとに業者に依頼すると、そのたびに費用が掛かってしまいます。
リニューアル後にサイトを運用していくためには、社内の担当者にWebサイト制作や構築の知識がなくても、保守や運用がしやすい環境にすることで、簡単な追加修正ができるように設計しておくことも重要です。
そのためにも分析・改善を続けられるアフターサポートまで充実している制作会社を選んだり、運用しやすいホームページの制作ソフトを選ぶようにしましょう。
SEOを実施したサイトになっているか
せっかくサイトをリニューアルするからには、SEO対策を意識したサイトリニューアルを行ってください。
自社商品の紹介や売り上げアップを目指すなら、SEO対策は欠かせません。
しっかりとポイントを押さえてサイトをリニューアルしないと、逆にアクセス数が減少してしまったということになりかねません。
SEOを意識してリニューアルするには、次のようなサイトの企画や設計がポイントです。
● 検索エンジンの評価アップを狙うサイト設計
● お客様がストレスなく必要な情報にアクセスできる導線設計
● お客様の検索目的を満たすコンテンツ設計
サイトをリニューアルする場合は、上記のような専門知識のあり制作会社に依頼することをおすすめします。
サイトリニューアルする時の注意点
上で紹介したサイトリニューアルの失敗例を参考にしながら、リニューアルする場合の注意点を解説します。
1.リニューアルの目的を明確にする
まずはサイトをリニューアルする目的を明確にしましょう。
これは自社でホームページをリニューアルする場合でも、制作会社に依頼する場合でも必須です。
「なぜリニューアルしたいのか」
「リニューアルすることでどうしたいのか」
そして
ホームページがリニューアルする目的のどんな役割をするのか?
(ホームページのゴールはなんなのか?)
この目的と役割を明確にしなければ、リニューアルを成功させることはできません。
具体的に、サイトリニューアルの目的には次のような例が挙げられます。
● 企業イメージの刷新
● 新商品の認知度アップ
● 自社の売り上げ向上
● 集客力アップ
● ビジネスパートナーの獲得
● ブログ投稿機能の追加
● ホームページのスマホ対応
リニューアルする目的を明確にできれば、社内での共有がしやすくなるだけでなく、制作会社にもイメージを伝えやすくなります。
自社のWeb担当者は、上司や経営陣から目的をしっかりヒアリングして、制作会社に伝えるようにしましょう。
2.リニューアルをデザイン重視にしない
サイトリニューアルの目的を、デザインの刷新のためだけにするのはおすすめできません。
いくら企業イメージの向上が目的だとしても、サイトのデザインは企業イメージを上げることはできません。
デザインは、伝えるために必要なスキルです。
たまに、かっこいいけど何を伝えたいかわからないホームページがありますが、これは、かっこいいだけであって何も実現できないのです。
Webサイトは情報を手に入れ、心の中にある欲求を実現したいお客様が閲覧することがほとんどです。
欲しい情報を提供できないサイトでは、商品を購入したりサービスを利用したいとは思いません。
そのため、お客様はどんなキーワードから自社サイトに来てくれるのかを調査し、キーワードから予測する欲求を分析して見やすく使いやすいサイトにしなければ、リニューアルした効果は期待できません。
3.SEOを考慮する
サイトをリニューアルするタイミングでこそ、SEOを考慮した設計にしましょう。
逆にリニューアルのタイミングでないと、サイト全体のSEO対策を見直すことは困難だからです。
とくに検索エンジンによる集客や流入を目的とする場合は、次のような手段が有効です。
1)最新の時代にあったhtml設計をする
2)内部リンクの最適化
3)モバイルからでも見やすい構造への変更
4)各ページの設計にキーワードを意識する
5)閲覧者が満足する情報を提供し、アクションできる設計をする
一番重要なのは、5番目の閲覧者を充実させることです。
1〜4の小手先の技術も大事ですが、訪れたサイトで閲覧者が満足することをgoogleは望んでいます。
このコンセプトにずれないことが大切なのです。
検索エンジンの評価のためには、「これさえすればOK」という裏技はなく複合的な要素で判断されるため、サイトリニューアルのタイミングが最も適しています。
ちなみに、現状のWebサイトが検索エンジンから評価を受けているケースでは、ドメインの変更は控えたほうがいいでしょう。基本は既存のドメインを使うことをお勧めします。
SEO対策をしなかった場合
WebサイトのリニューアルでSEO対策をしないと、次のような問題が起こる可能性があります。
● 検索エンジンからのサイト訪問者の減少
● 収益がマイナスになる
● 検索順位が下がることによるコンバージョン数の減少
● 広告利用のためのコストがかかる
SEO対策をしないままサイトをリニューアルすると、検索エンジンの掲載順位が低くなることなどで、サイト訪問者が減少します。
それに伴いコンバージョン数と売り上げが減少することになります。
売り上げ減少を補うためには別経路からの流入者を増やす必要があり、そのための広告費も余分にかかります。
時間やコストをかけてリニューアルしても、SEO対策をしないと様々な面でマイナスな影響が出てしまうのです。
4.リニューアルの目標は「経営課題」
サイトリニューアルの目標を設定するときに意識すべきなのは、「経営課題」です。
経営課題とは企業としての目標のことです。
リニューアルの目標を「流入者数をアップさせたい」「デザインを一新したい」等をサイト自体の課題として設定してしまうと、それより先につながりにくいためです。
「売上アップ」や「知名度の向上」「リストの獲得」など、経営課題にかかわる目標を定めてください。
その上で、次のような順序で考えていくと、サイトリニューアルについての課題が見えてきます。
1)なぜサイトをリニューアルしたいか企業としてのゴール(経営課題)を決め
2)経営課題のためにはどんなマーケティング課題をクリアする必要があるか落とし込む
3)そのためにはサイトをどうリニューアルしたらいいかの課題を明らかにする
5.いつまでに、何をやるかを明確にする
サイトリニューアルの目的が明確になったら「誰が」「何のために」「いつまでに」「何をやるか」明確にする必要があります。
全体的なプロジェクト計画書を作成し、その最中にどんな書類を証拠として残していくかもリスト化するといいでしょう。
また会議の出席者や開催のペース、個々の担当者の責任の範囲も明確にすることをおすすめします。
「プレスリリースまでに完了させたい」「新商品発表までに間に合わせたい」などの要望がある場合は、最初の段階で制作会社に伝えてください。
余裕をもってスケジューリングできれば問題ありませんが、締め切りまで短い場合は目立つトップページだけ先に作成するなどの対策が必要になります。
Webサイトリニューアルのスケジュールを明確にすることで、担当者それぞれが自分の仕事をスムーズにでき、制作会社とのやり取りも最小限で済みます。
6.お客様視点で考える
Webサイトのリニューアルを成功させるには、お客様視点で考えることが重要です。
サイトに訪問して最初に目に入るページに、必要かつ魅力的な情報があると、離脱されにくいでしょう。
またページ間をストレスなく移動できるかという導線の設計もポイントになります。
実際にWebサイトを利用するのはお客様です。
お客様が持つ印象がコンバージョン数や売り上げのアップにつながるため、お客様視点に立った調査やリニューアルが欠かせません。
サイトリニューアルのまとめ
自社サイトをリニューアルしようとするとき、リニューアルの目的を明確にしていなかったり、適切な制作会社を選ばなかったりすると失敗の原因になります。
またデザインにばかり目がいって、肝心なSEO対策に即した設計になっていないと、せっかくリニューアルしたのに売り上げが落ちたりPV数が減少する可能性もあります。
サイトをリニューアルする場合は、
リニューアルの目標や目的を「経営課題」から導き出す
デザイン重視に偏らない
SEO対策をきっちりできる
制作会社を選びましょう。
制作会社と共同で作業を進める場合は、いつまでに何をやるか明確にするのが重要です。
サイト設計はお客様視点で考えて、自社の売り上げアップやPV数アップが期待できるサイトへリニューアルしましょう。